きむらゆういち
子供たちの絵の審査ほど頭を悩ませる仕事はない。
なぜならたくさんの力作の中から一作品を選ばなければならないから。ボクはピカソもゴッホも好きですが、どちらかを選べと言われれば悩むのと同じです。
今回も※１『かえで』さんの家族もカラフルで良かったし、※２『ゆあ』さんの顔もよく似ているだろうから良かった。
でもこの作品を選びました。色があったらもっと良かったのにと思いましたが、このシンプルな線の味が心に残ってしまったのです。

カラテカ・矢部太郎
家族のみんなの顔をどーんと描いていて、お父さんのひげや、みんなの髪型や、ほっぺたなどそれぞれの特徴も描きわけていますね！
家族のみんなのことを思いながら描いた、その時の気持ちが絵に出ていてとてもいいです。
顔だけでなく画面いっぱいに仲良しで楽しい家族の雰囲気があふれていて、絵全体からこんな家族なんだろうな～というのが伝わってきます。ワンちゃんも家族の一員として描いてあるところもすごくいいですね！

きむらゆういち
実にいい作品が多く、ボクを悩ませました。
※１『まお』さんの親子の絵も心温まる作品だし、※２『じゅまたろう』さんの顔もインパクトがあって良かった。でもアイディアという点でこの作品を選びました。
おじいさんとの思い出が風船になって浮かんでいるというアイディアがとても面白い。家族３人の日頃の様子がこの一枚の絵の中から伺えます。実にいろいろな所におじいさんと一緒にお出かけしているのですね。
ぜひおじいさんにこの絵をプレゼントしてください。

きむらゆういち
おそらくこのおじいさんが作ったのだろう。両手に野菜とスイカを持ってニコニコしている。
おひさまの光をいっぱい浴びて育った夏野菜は、おみやげかな。実にほのぼのしていて心にしみてくる絵だ。
"じいじいつもありがとう"という言葉がそえられているのが、またいい。きっと大好きなんだろうなと思わせる心温まる絵だ。

カラテカ・矢部太郎
にっこり笑って親子でぎゅ～っと抱き合って「大好き！」という気持ちがとてもよく伝わってきます。
周りにビールジョッキや新幹線やパンダなどもたくさん描いてあって、二人の好きなものなのか、この夏の思い出なのか、そういったものに囲まれて本当に幸せそうな二人を見ていると、こちらまで幸せな気持ちになってくる素敵な絵です。反対色の黄色と青でまとめた色使いも印象的ですね。

きむらゆういち
５人家族なのでしょうか？５つの花が５人の顔になっているというアイディアが面白い。
そしてみんなにこにこと笑っているのです。よく見ると一人一人の顔の特徴が実によく描けています。おじいさんの歯が一本ないところや、お父さんが真ん中で一番大きいところなど、きっとよく家族を観察しているから描けるのでしょう。
他の作品の中から※１『リイナ』さんの女の人と※２『境野涼平』さんのお父さんの顔もとても良かったと思いました。

カラテカ・矢部太郎
まさに似顔絵！お父さんの特徴をとてもよく伝えてくれています。
絵を描くためには、よく見ることが何より大事！ということを教えてくれる絵ですね。
このお父さんに会ったことはないですが、そっくりすぎて笑える！気がします。髪型から、まゆげ、眠そうな目、まつげ、はなのあな、ひげ、ほくろ、みみたぶ、みみのあな、歯の一本一本まで、イメージで描かずに、よ～く観察して描いていますね。
動きそうでしゃべり出しそう、どんなお父さんかイメージがふくらみます。

佐藤ピリオド
自分が教えていた記号で捉えつつ、虎だから毛は黄色と黒に捉われず【好きな色で好きに塗る】をしっかりやってくれて、とても見応えがあります。
不安なら【とら】って文字書けばいいもやってくれてます。笑
金の水玉も良いですね。
狩りをして得たイノシシを被ってるのもストーリーがあります。お見事です！

プラス・マイナス・岩橋
まず、オリジナリティがあります。
顔に至るまで、諦めない、しっかり描き抜こうという意志が感じられます。
そして、既存の情報が入ってない自分だけの絵になっていると思います。
あと背景の青と緑の色と配色がいい。孤独で強いライオンを表現できていると思います。
背景も全てを均一に塗りつぶしてないのがいい。味があります。

ZAZY
よし！とらを描いてやろう！というパワーが絵を見ているこちらまで伝わりました。
大きく開いた口にキバ、模様やひげの線、一本一本も力強く丁寧に書かれていて背景の配色も大自然をゆうゆうと歩くとらが想像できるよう塗り分けられていて、ちょっと逃げ出したくなるくらいの迫力を感じました。

佐藤ピリオド
授業中どんどん描き進んでいって、「あれも足したら？」「これも足したら？」と楽しみながら完成したのを覚えてます。
本当に低学年も悩みました、決めては【なんかめでたい】と思わせてくれました！
接戦の絵も沢山あるんです！泣
本当に可愛らしく素晴らしい絵だと思います。

プラス・マイナス・岩橋
雄大さを感じます。
大草原の中でくつろぐ虎の雄大さがあります。
面白いのが口の位置に顔がぎゅっと集まっている所。
虎が着ぐるみを着ているように見えるところにユーモアを感じました。それを修正しないのがいい。
そのまま進めることによりオリジナリティが表現されていると思います。
背景も草や青空が単一ではなくいろんな表情をみせています。

ZAZY
まるで葛飾北斎の神奈川沖浪裏を思い出させる構図に大胆に虎と初日の出を配置させたのが素晴らしいと思います。
真っ赤な太陽とそれに隠れるとても大きな富士山、この大胆な構図に虎の荒々しい表情がとてもマッチしていて絵の世界観に没入できる作品だと思います。

佐藤ピリオド
凄い作品出ましたね！
見方によっては炎、赤い海の波と砂浜、なんですけど虎なんですよね！
虎の内面を虎の模様と色で表した！参りました！自分も描けません！
高学年も全員良かった！だから凄い難しかったですが、こちらの作品に選ばせていただきました。
ギャフンものです！ギャフン！

プラス・マイナス・岩橋
構成力の勝ちですね。
よく見る画角かもしれませんが、やはり孤高、迫力、強さを感じます。
完全に主役が虎。
色をあまり使ってないのもいい。
周りが黒により夜や虎の希少性をも表現しています。
わずかの配色でこれだけの虎の尊さを表せるのはすごいと思います。
タイトルをつけるならば「伝説の虎姿を表す」的な感じです。

ZAZY
虎をテーマに絵を描く時、僕なら牙や爪の鋭さ、どうもうさみたいなものを描くと思うのですが、こんなに優雅な虎を描く発想が素晴らしい。
色鉛筆の巧みな線で水面に虎が映っている様子や柳のなびき方などで、この絵の中に吹いている風まで伝わってくる体感できる絵だと感じました。